この記事の要点
- 在庫ファクタリングの基本仕組みから利用手順まで体系的に理解でき、自社での活用可能性を適切に判断できます。
- メリット・デメリットを詳細に把握することで、他の資金調達手法との比較検討が可能になり最適な選択ができます。
- ファクタリング会社選びの注意点や対象商品の確認方法を学び、実際の利用時にトラブルを回避できます。

1. 在庫ファクタリングとは何かを解説
資金調達に悩む小売業や卸売業の経営者にとって、売掛債権を持たないために通常のファクタリングを利用できない状況は深刻な課題です。そんな中で注目されているのが「在庫ファクタリング」という資金調達手法です。
在庫ファクタリングは、保有している商品在庫をファクタリング会社に売却して現金化するサービスです。売掛債権の有無に関係なく利用でき、同時に不良在庫の処分も可能な点で、小売業界に特化した実用的な資金調達方法といえます。
本記事では、在庫ファクタリングの基本的な仕組みから利用手順、メリット・デメリット、他の資金調達方法との比較まで詳しく解説します。資金繰りに課題を抱える事業者の方にとって有益な情報をお届けします。
1-1. 在庫ファクタリングの基本的な仕組み
在庫ファクタリングとは、企業が保有している商品在庫をファクタリング会社に売却し、買取価格を受け取って資金調達を行うサービスです。この取引は民法上の売買契約として位置づけられ、古物営業法に基づく古物商許可を取得したファクタリング会社のみが提供可能です。
通常のファクタリングが売掛債権を対象とするのに対し、在庫ファクタリングは実際の商品(動産)を売却対象とする点が大きな特徴です。経済産業省の中小企業実態基本調査によると、小売業の約60%が売掛債権を持たない現金商売を中心としており、このような事業者にとって重要な資金調達手段となっています。
この仕組みは、身近な例でいえばリサイクルショップに不要な品物を持ち込んで現金化することと基本的に同じ構造です。企業が所有する商品在庫をファクタリング会社が査定し、適正な価格で買い取ることで事業者は即座に現金を手に入れることができます。
在庫ファクタリングでは、販売予定の正常な商品だけでなく、売れ残りや不良在庫となった商品も買取対象となります。このため、資金調達と在庫処分の両方を同時に実現できる一石二鳥のサービスとして位置づけられています。
利用の流れは比較的シンプルで、事業者がファクタリング会社に申込みを行い、会社側が商品を査定して買取価格を提示し、双方が合意すれば売買契約を締結して代金が支払われる仕組みです。
1-2. 通常のファクタリングとの違い
在庫ファクタリングと通常のファクタリングには、売却対象となる資産の種類において根本的な違いがあります。通常のファクタリングは売掛債権という将来の入金予定金額を対象とするのに対し、在庫ファクタリングは現物の商品在庫を対象とします。
この違いは審査方式にも大きく影響します。通常のファクタリングでは売掛先企業の信用力が重要な審査基準となりますが、在庫ファクタリングでは商品自体の価値や市場での需要が査定の中心となります。そのため、財務状況が悪化している企業でも、価値のある商品を保有していれば利用可能です。
現金化できる金額についても大きな差があります。通常のファクタリングでは売掛債権の80%から90%程度を現金化できますが、在庫ファクタリングでは商品定価の50%程度が一般的な買取相場となっています。
また、利用できる事業者の範囲も異なります。通常のファクタリングは売掛債権を持つ企業であれば業種を問わず利用できますが、在庫ファクタリングは商品在庫を持つ小売業や卸売業に利用が限定されます。
契約の関係者数にも違いがあり、通常のファクタリングでは2者間または3者間での契約となりますが、在庫ファクタリングは利用企業とファクタリング会社の2者間で契約が完結します。
2. 在庫ファクタリングの利用手順と査定プロセス
2-1. 申込みから現金化までの流れ
在庫ファクタリングの利用プロセスは、通常のファクタリングと比較して簡潔で分かりやすい構造となっています。まず事業者がファクタリング会社に対して在庫ファクタリングの利用申込みを行います。この際、売却予定の商品情報や企業の基本情報を提供します。
次の段階では、ファクタリング会社による商品査定が実施されます。査定担当者が実際に商品を確認し、品質や市場価値、需要の見込みなどを総合的に評価します。この査定プロセスでは、商品の状態だけでなく、ブランド力や市場での流通性も重要な判断基準となります。
査定完了後、ファクタリング会社から買取価格の見積もりが提示されます。事業者がこの条件に合意すれば、正式な売買契約を締結します。契約書には買取対象商品の詳細、買取価格、支払条件などが明記されます。
最終段階では、商品の引き渡しと代金の支払いが同時に行われます。商品査定完了後、即日から数日以内での現金化が可能ですが、商品の種類や量によって処理期間は変動します。
2-2. 商品査定の基準と買取価格の決定方法
在庫ファクタリングにおける商品査定は、複数の要素を総合的に評価して買取価格を決定します。最も重要な査定基準は商品の市場価値です。同種商品の市場流通価格や需要動向を調査し、適正な評価額を算出します。
商品の状態も重要な査定要素です。新品同様の商品は高い評価を受けますが、パッケージの損傷や商品の劣化がある場合は減額対象となります。特に食品や化粧品などの消費期限がある商品では、残存期間が査定に大きく影響します。
ブランド力や知名度も査定に反映されます。有名ブランドの商品や市場で人気の高い商品は、一般的な商品と比較して高い買取価格が期待できます。逆にマイナーブランドや需要の少ない商品は、査定額が低くなる傾向があります。
商品の流通性も重要な判断基準です。ファクタリング会社は買い取った商品を再販売する必要があるため、販売しやすい商品ほど高く評価されます。季節商品の場合は、販売時期との関係も査定に影響します。
量的な側面も査定に考慮されます。まとまった数量の商品は効率的な処理が可能なため、単価あたりの買取価格が向上する場合があります。一方で、極端に少量の商品は処理コストの関係で買取価格が抑えられることもあります。
3. 在庫ファクタリングのメリット
3-1. 売掛債権なしでも資金調達が可能
在庫ファクタリングの最大のメリットは、売掛債権を保有していない事業者でも資金調達が可能という点です。
小売業や飲食業など現金商売を中心とする業種では、企業間の掛取引が少なく売掛債権を持たないケースが多くあります。このような事業者にとって、通常のファクタリングは利用できない資金調達手法でした。
在庫ファクタリングは商品在庫を直接現金化するため、売掛債権の有無に関係なく利用できます。電器店、洋服店、雑貨店など多様な小売業者が、保有する商品を活用して必要な資金を調達することが可能です。
この特徴により、従来は銀行融資に頼らざるを得なかった小売業者に新たな資金調達の選択肢が提供されています。銀行融資と比較して手続きが簡単で、審査期間も短いため、急な資金需要に対応しやすい点も重要なメリットです。
特に個人事業主や小規模事業者にとっては、担保や保証人を必要としない資金調達方法として大きな価値があります。商品在庫さえあれば利用できるため、創業間もない事業者でも活用可能です。
3-2. 不良在庫の処分と同時に現金化
在庫ファクタリングは、不良在庫の処分と資金調達を同時に実現できる点で特に優れています。
小売業や卸売業では、売れ残り商品や季節外れ商品などの不良在庫が大きな経営課題となります。これらの商品は通常、大幅な値引き販売や廃棄処分を余儀なくされ、企業の収益を圧迫します。
在庫ファクタリングを利用すれば、このような不良在庫も買取対象となるため、廃棄コストをかけることなく現金化できます。倉庫や店舗の保管スペースを有効活用でき、在庫管理コストの削減にもつながります。
食品業界では特にこのメリットが顕著に現れます。消費期限が近づいた商品や季節商品の売れ残りを、廃棄処分する前に現金化することで、損失を最小限に抑えることができます。
また、モデルチェンジが頻繁な業界では、旧モデルの在庫処分にも活用できます。電子機器や自動車部品などの業界では、新製品の発売により旧製品の価値が急激に下がりますが、在庫ファクタリングを利用することで一定の価値での現金化が可能です。
3-3. 審査が簡単で利用しやすい
在庫ファクタリングは、通常の融資やファクタリングと比較して審査が簡単で利用しやすい特徴があります。
銀行融資では企業の財務状況や返済能力が厳格に審査されますが、在庫ファクタリングでは商品の価値が主要な審査基準となります。
企業の信用情報や決算内容に問題があっても、価値のある商品を保有していれば利用可能です。赤字決算や税金滞納がある事業者でも、商品査定で一定の価値が認められれば現金化することができます。
審査期間も大幅に短縮されます。銀行融資では数週間から数ヶ月を要する場合がありますが、在庫ファクタリングでは商品査定が完了すれば数日以内で現金化が可能です。この迅速性は、急な資金需要に対応する際に大きなメリットとなります。
必要書類も最小限で済みます。複雑な財務諸表や事業計画書の提出は不要で、商品情報と基本的な企業情報があれば申込みが可能です。この簡便性により、中小企業や個人事業主でも気軽に利用できる資金調達手法となっています。
4. 在庫ファクタリングのデメリットと注意点
4-1. 買取価格が定価の50%程度と低い
在庫ファクタリングの最大のデメリットは、買取価格が商品定価の50%程度と低水準にとどまることです。
通常のファクタリングでは売掛債権の80%から90%を現金化できるのに対し、在庫ファクタリングでは半値程度での買取となるため、調達できる資金額が限定されます。
この低い買取率の背景には、ファクタリング会社のリスク要因が複数存在します。商品の再販売リスク、市場価格の変動リスク、在庫保管コストなどを考慮する必要があるため、安全マージンを確保した価格設定となります。
特に流行性の高い商品や季節商品では、買取価格がさらに低くなる可能性があります。ファクタリング会社は買取後の販売期間や販売難易度を考慮するため、リスクの高い商品ほど査定額が厳しくなります。
このため、在庫ファクタリングで大きな資金調達を期待することは現実的ではありません。緊急時の資金繰り改善や不良在庫の処分を主目的として利用するのが適切な活用方法といえます。
4-2. 利用できる業種が限定される
在庫ファクタリングは、商品在庫を保有する業種に利用が限定される点もデメリットです。
主な対象業種は小売業と卸売業に限られ、サービス業や製造業、建設業などでは基本的に利用できません。
製造業の場合、完成品としての商品在庫は対象となりますが、原材料や仕掛品は買取対象外となります。また、建設業のように完成品が不動産となる業種では、在庫ファクタリングの適用は困難です。
飲食業においても、食材は原材料扱いとなるため対象外です。ただし、調理済みの商品や加工食品を販売している場合は利用可能性があります。
IT業界やコンサルティング業など無形サービスを提供する業種では、そもそも商品在庫が存在しないため利用できません。これらの業種では、通常のファクタリングや他の資金調達手法を検討する必要があります。
4-3. サービス提供会社が少ない現状
在庫ファクタリングを提供している会社は、通常のファクタリング会社と比較して圧倒的に少ないのが現状です。
在庫ファクタリング事業を営むためには古物営業法第3条に基づく古物商許可の取得が必要であり、商品の査定能力や再販売ルートの確保も求められるため、参入障壁が高くなっています。
この供給不足により、利用者は選択肢が限られ、競争原理が働きにくい環境となっています。手数料や買取条件について比較検討する機会が制限され、利用者にとって不利な条件での取引を余儀なくされる場合があります。
また、地域によってはサービス提供会社が存在しない場合もあります。在庫ファクタリングでは商品の現物確認が必要なため、遠隔地への対応が困難な場合が多く、地域格差が生じやすい構造となっています。
この状況は徐々に改善されつつありますが、まだ十分な競争環境が整っているとはいえません。利用を検討する際は、複数の会社に相談して条件を比較することが重要です。
5. 在庫ファクタリングと他の資金調達方法の比較
5-1. 通常のファクタリングとの比較
在庫ファクタリングと通常のファクタリングは、どちらもファクタリングの名称を持ちますが、仕組みや適用条件において大きな違いがあります。
最も重要な違いは売却対象で、通常のファクタリングは売掛債権、在庫ファクタリングは商品在庫となります。
現金化率の面では通常のファクタリングが優位です。売掛債権の80%から90%を現金化できる通常のファクタリングに対し、在庫ファクタリングは50%程度にとどまります。資金調達効率を重視する場合は、通常のファクタリングが有利といえます。
利用可能な事業者の範囲では、それぞれ異なる特徴があります。通常のファクタリングは売掛債権を持つ企業であれば業種を問わず利用できますが、在庫ファクタリングは商品在庫を持つ業種に限定されます。
審査基準も大きく異なります。通常のファクタリングでは売掛先の信用力が重要ですが、在庫ファクタリングでは商品自体の価値が主要な判断基準となります。このため、売掛先の信用に不安がある場合は在庫ファクタリングが選択肢となり得ます。
手続きの複雑さでは在庫ファクタリングが比較的簡単です。通常のファクタリングでは売掛先との関係や債権譲渡の手続きが必要ですが、在庫ファクタリングは2者間の商品売買で完結します。
5-2. 動産担保融資(ABL)との違い
在庫ファクタリングと動産担保融資(ABL)は、どちらも在庫などの動産を活用した資金調達手法ですが、法的性質と利用方法において根本的な違いがあります。
最も重要な違いは、在庫ファクタリングが売買契約である一方、ABLは担保付き融資契約という点です。在庫ファクタリングでは商品の所有権がファクタリング会社に移転しますが、ABLでは事業者が所有権を保持したまま担保として提供します。
返済義務の有無も大きな違いです。在庫ファクタリングは商品の売却であるため返済義務がありませんが、ABLは融資であるため元本と利息の返済が必要です。この違いは事業者の将来のキャッシュフローに大きく影響します。
調達可能な金額では一般的にABLが有利です。ABLでは在庫価値の70%から80%程度の融資が可能ですが、在庫ファクタリングでは50%程度の買取となります。
利用期間の制約にも違いがあります。在庫ファクタリングは一時的な現金化に適していますが、ABLは継続的な運転資金として活用できます。事業の資金需要の性質に応じて適切な手法を選択することが重要です。
6. 在庫ファクタリングを利用する際の重要なポイント
6-1. 適用業種と対象商品の確認
在庫ファクタリングを利用する前に、自社の業種と保有商品が対象となるかを確認することが重要です。
主な対象業種は小売業と卸売業ですが、同じ業種でも取り扱う商品の種類によって利用可能性が変わります。
対象となる商品は「完成品としての商品在庫」に限定されます。原材料、仕掛品、消耗品などは基本的に対象外となるため注意が必要です。製造業の場合、完成した製品は対象となりますが、製造途中の品物や原材料は買取対象になりません。
商品の状態も重要な確認事項です。新品はもちろん対象となりますが、中古品や不良在庫も買取可能な場合があります。ただし、破損が激しい商品や法的に販売が困難な商品は対象外となる可能性があります。
特殊な許可や資格が必要な商品の取り扱いには注意が必要です。医薬品や化粧品、食品などは、ファクタリング会社側も適切な許可を持っている必要があるため、事前の確認が欠かせません。
6-2. ファクタリング会社選びの注意点
在庫ファクタリング会社を選ぶ際は、まず古物営業法に基づく古物商許可を取得している会社かどうかを確認することが重要です。
在庫ファクタリング事業を営むためには古物商許可が必須であり、無許可で営業している会社は違法業者の可能性があります。
査定能力と専門性も重要な選択基準です。取り扱い商品に関する専門知識を持ち、適正な査定ができる会社を選ぶことで、より良い条件での取引が期待できます。同業種での取引実績が豊富な会社を優先的に検討することをお勧めします。
買取価格だけでなく、手数料や諸費用についても詳細に確認する必要があります。一見高い買取価格を提示していても、各種手数料が高額で最終的な手取り額が少なくなる場合があります。
契約条件の透明性も重要なチェックポイントです。買取価格の算定基準、支払条件、商品の引き渡し方法などが明確に示されている会社を選ぶことで、トラブルを回避できます。
地理的なアクセスも考慮要因です。在庫ファクタリングでは商品の現物確認が必要なため、迅速な対応が可能な地域の会社を選ぶことが実用的です。
7. よくある質問
7-1. どのような商品が在庫ファクタリングの対象になりますか?
主に小売業や卸売業が保有する完成品の商品在庫が対象となります。衣類、電化製品、雑貨、食品、書籍など幅広い商品が含まれますが、原材料や仕掛品は対象外です。新品だけでなく、売れ残りや不良在庫も買取対象となる場合があります。
7-2. 在庫ファクタリングの買取価格はどのように決まりますか?
商品の市場価値、状態、ブランド力、流通性などを総合的に査定して決定されます。一般的には商品定価の30%から50%程度が買取相場となりますが、商品の種類や状態によって大きく変動します。
7-3. 在庫ファクタリングを利用できない業種はありますか?
サービス業、建設業、製造業(原材料のみ保有)、IT業界など、商品在庫を持たない業種では利用できません。また、医薬品や危険物など、特別な許可が必要な商品を取り扱う業種では、ファクタリング会社側の許可状況によって利用可否が決まります。
7-4. 在庫ファクタリングと通常のファクタリングは併用できますか?
併用は可能です。売掛債権を持つ事業者であれば、通常のファクタリングで売掛債権を現金化し、同時に在庫ファクタリングで商品在庫も現金化することで、より多くの資金を調達できます。
7-5. 在庫ファクタリング会社はどのように選べばよいですか?
古物商許可の取得、取り扱い商品の専門性、査定能力、買取条件の透明性、地理的アクセスなどを総合的に評価して選ぶことが重要です。複数の会社から見積もりを取り、条件を比較検討することをお勧めします。
8. まとめ
在庫ファクタリングは、商品在庫を直接現金化する資金調達手法として、特に小売業や卸売業にとって有効な選択肢です。売掛債権を持たない事業者でも利用でき、不良在庫の処分と資金調達を同時に実現できる点で独特の価値を提供しています。
一方で、買取価格が定価の50%程度と低いことや、利用できる業種が限定されることなどのデメリットも存在します。また、サービス提供会社が少ない現状では、十分な比較検討が困難な場合もあります。
通常のファクタリングや動産担保融資(ABL)など他の資金調達手法と比較して、それぞれの特徴を理解した上で最適な選択をすることが重要です。在庫ファクタリングは大規模な資金調達には向きませんが、緊急時の資金繰り改善や在庫処分には効果的な手法といえます。
利用を検討する際は、自社の業種と商品が対象となるかを確認し、古物商許可を取得した信頼できる会社を選ぶことが成功の鍵となります。適切に活用すれば、事業の資金繰り改善と効率的な在庫管理を同時に実現できる有用なサービスです。

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